福本 和夫『福本和夫初期著作集第四巻』:獄中エッセイ集というべきか
福本 和夫
『福本和夫初期著作集4』(こぶし書房)
「自選自註 未発表の獄中ノート抄」という副題のついた著作集第4巻だが、3巻までの密度とはうって変わって、獄中のつれづれなるままに書かれたエッセイといった面持ちである。
1934年から1940年にかけての獄中ノートは確かに貴重だが、「福本イズム」「福本主義」なるものに興味がある読者に本書が物足りないことは間違いない。いうなれば、畢生の大作『日本ルネッサンス史論』への備忘録といったくらいの位置づけだろうか。
参考までに目次からいくつか拾ってみる。
「釧路の海霧」「植物雑記」「鳩と啄木鳥」「弱り目に強気の頼朝」「弁証法死活の一語」「日本ルネッサンス史論の第一次草稿から」などなど。
ちなみに主要著作、論文年表がついているが、それも詳細とはいい難く、これだけで購買欲をそそるといったものではない。よほど福本に関心がある人以外は、微妙な感じの1冊である。
★★☆☆☆
『福本和夫初期著作集4』(こぶし書房)
「自選自註 未発表の獄中ノート抄」という副題のついた著作集第4巻だが、3巻までの密度とはうって変わって、獄中のつれづれなるままに書かれたエッセイといった面持ちである。
1934年から1940年にかけての獄中ノートは確かに貴重だが、「福本イズム」「福本主義」なるものに興味がある読者に本書が物足りないことは間違いない。いうなれば、畢生の大作『日本ルネッサンス史論』への備忘録といったくらいの位置づけだろうか。
参考までに目次からいくつか拾ってみる。
「釧路の海霧」「植物雑記」「鳩と啄木鳥」「弱り目に強気の頼朝」「弁証法死活の一語」「日本ルネッサンス史論の第一次草稿から」などなど。
ちなみに主要著作、論文年表がついているが、それも詳細とはいい難く、これだけで購買欲をそそるといったものではない。よほど福本に関心がある人以外は、微妙な感じの1冊である。
★★☆☆☆
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