内田樹『寝ながら学べる構造主義』(文春新書) | 灰色の脳細胞:JAZZよりほかに聴くものもなし

内田樹『寝ながら学べる構造主義』(文春新書)

内田樹『寝ながら学べる構造主義 (文春新書)

タイトルどおり寝っころがりながら30分もあれば読める気楽な一冊である。

構造主義個々の理論というよりも、構造主義ならではのパースペクティヴを獲得させるところに本書の眼目があり、マルクス、フロイト、ニーチェ、ソシュールがなぜ源流であるのかといったあたりから、フーコー、バルト、レヴィ=ストロース、ラカンへとなだれ込む。

シンプルな書きっぷりもさることながら活字の組み方も目に優しく、入門書としては非常によい一編といえる。基本的な発想がわかっていれば原著にあたっても、何とかなるわけだしね。

★★★☆☆